最近、事務所の賃貸契約において、フリーレント期間(無料期間)がある取引があります。その税務処理について書いていきたいと思います。
例えば、賃貸借期間2年間、月額家賃100万円、最初の賃料の無料期間を4カ月間とします。
本来は、2年間で2,400万円を支払うべきですが、フリーレント期間があるので、2年間で2,000万円の賃料総額でよいこととなります。
いままでの実務上では、以下の処理をしていました。
最初の4カ月間は、賃料の経費計上をせず、実際に支払が始まる5カ月目から100万円の賃料を経費計上する。
今回、国税庁の通達でフリーレント期間がある場合の処理が明らかとなりました。
会計上で経費として計上することを条件に「課税上弊害がある場合」を除き、以下の処理が認められることとなりました。
2年間の賃料総額の2,000万円を賃貸借期間である24カ月で按分し、1ヶ月目から約83万円の賃料を経費計上する。
こちらの方が、早めに経費計上できますので、お勧めの処理となります。
ここで、「課税上弊害がある場合」とは、通達で定められています。
例えば、賃貸借期間が2年間、月額賃料100万円で、無料期間が5カ月間とします。実際に支払う賃料は、100万円×19カ月=1,900万円に対して500万円の賃料が免除となります。
500万円÷1,900万円=約26%となり、2割を超えることになり、課税上弊害がある場合に該当します。
賃貸借期間が2年間の場合で、フリーレント期間が4カ月を超える場合には注意が必要です。
②賃貸借期間の開始の日の属する事業年度終了の日において、フリーレント期間内の日の属する各事業年度のいずれかの事業年度で、当該事業年度における賃貸借期間のおおむね5割を超える期間が賃料の支払いがない又は通常に比して少額であるものとなると見込まれる場合(当該契約に係るフリーレント期間が4カ月を超える場合に限る)
例えば、12月決算の法人が7月に新しい事務所を賃貸する場合には、7月から12月までの期間の6カ月間が当事業年度に属する賃貸期間となります。
フリーレント期間が5カ月間であれば、その事業年度で支払う賃料は、1ヶ月分しかなく、フリーレント期間がおおむね5割を超えるため、課税上弊害がある場合に該当します。
ただし、フリーレント期間が4カ月間以内であれば、この判定をする必要はありません。
フリーレント期間がある賃貸借契約をする場合には、課税上弊害がある場合に該当するかどうかを検討し、適正な処理をしてください。
