今回は、海外取引について話していきます。
海外取引については、輸出と輸入に分けられます。
海外取引をするにあたって、貿易条件の知識が最低限必要です。
ここでは代表的な3つを紹介します。
用語 | 引き渡し場所 | 通関手続き | 費用・危険負担 |
EXW | 工場渡し(海外) | 海外での輸出手続き前 | すべて買主 |
FOB | 本船渡し | 海外での輸出手続き後 | 船積みまでは売主 船積み後は買主 |
DDP | 関税込み持ち込み渡し | 日本での輸入手続き後 | すべて売主 |
費用については陸上運賃、海上運賃、通関費用、関税、輸入消費税があります。
契約内容を確認し、資産の引き渡し時点を貿易条件で判断します。
海外との取引ではドルで決済することが多いです。会計処理をする場合には、円に換算しなければなりません。
【期中換算方法】
会計 | 税務 | |
原則 | 外貨建て取引を行った時の為替レート | 取引時のTTM |
例外 継続適用が条件 | ・前月末や前週末等の一定時点の為替レート ・前月や前週の為替レートの平均値 | ※会計税務同処理 |
その他 | 社内レート | ※会計税務同処理 |
期中換算を取引発生時にいちいち調べるのが大変なので、実務上は、前月末時点の為替レートか社内レートを使うのが一般的です。
為替レートについては、実際に海外送金する際に利用する銀行を使います。
都市銀行の為替レートを使うと良いでしょう。
TTM、TTB、TTSの内、TTMを使うのが良いです。
社内レートを採用している場合には、四半期毎に見直すと良いです。
【期末換算方法】
会計処理 | 短期/長期 | 換算方法 |
外国通貨 | – | 決算時 |
外貨預金 | 短期 | 決算時 |
長期 | 決算時 | |
外貨建債権債務 | 短期 | 決算時 |
長期 | 決算時 |
税務処理 | 短期/長期 | 法定方法 | 選択可能(届出提出) |
外国通貨 | – | 期末時 | 期末時のみ |
外貨預金 | 短期 | 期末時 | 発生時 |
長期 | 発生時 | 期末時 | |
外貨建債権債務 | 短期 | 期末時 | 発生時 |
長期 | 発生時 | 期末時 |
税務処理の法定方法は、届出を提出していない場合には、法定方法しか使えません。「決算時」と「期末時」は同義語です。長期の部分は、会計と税務の処理が違います。届出を出して会計と税務を同じ処理にすることも出来ます。
為替換算で処理を失敗すると税務上追徴課税される場合があります。海外取引がある場合には、為替換算方法を確認してください。
物を輸入で仕入れた場合には、関税は、租税公課で処理しません。仕入に含めて仕訳をしてください。