フリーコンサルを応援する会員制サイト
「セブンゼンフリーランス」

ゲスト

さん
会員登録(無料)

損益分岐点売上について(第4話)

2020/03/27

損益分岐点売上とは、利益が0円となる売上の事です。つまり、トントンになる売上です。
この損益分岐点売上を超えないと利益が出ません。経営では、損益分岐点売上を一つの目安にします。
ではどう計算されるのか?


損益分岐点売上の計算方法


例えば、

売上高10,000
変動費(※1)7,000
限界利益3,000
固定費(※2)2,100
最終利益900

※1 変動費とは、売上が上がると費用も上がるもの。例えば、材料仕入、外注費。

※2 固定費とは、売上の変動に関係なく、かかる費用。例えば、地代、人件費。

固定費÷限界利益率=損益分岐点売上

経費の殆どが固定費となります。計算が面倒な場合は、残業代も固定費に入れても良いです。
コツは、最初に変動費を決める事。変動費以外は、全て固定費です。
限界利益は、売上総利益と一致する場合もあります。

固定費は 2,100
限界利益率は 3,000÷10,000=0.3

損益分岐点売上は 2,100÷0.3=7,000 となります。


実際の例で考える


実際の例で考えてみましょう。

1.
売価500円の弁当を何個売れば利益トントンとなるか?

■前提条件

・月の固定費 3,000,000円
・限界利益率 0.6

■計算

損益分岐点売上
3,000,000円÷0.6=5,000,000円

5,000,000円÷500円=10,000

従って、10,000個超弁当を売れば利益が出ます。


2.
応用で、新規受注が1,000個あり、お客様から大量に買うので@500円を少し下げて欲しいと言われたが、どこまで売価を下げられるか?

■前提条件

・限界利益率 0.6
・固定費 240,000円

■計算

損益分岐点売上
240,000円÷0.6=400,000円

400,000円÷1,000個=400円

従って、410~490円が目安となる。


3.
ここで経営努力をして固定費を240,000円から210,000円へした場合。

■前提条件

・限界利益率 0.6
・固定費 210,000円

■計算

損益分岐点売上
210,000円÷0.6=350,000円

350,000円÷1,000個=350円

従って、360~490円が目安となる。


4.
別の経営改善で限界利益率を0.6から0.65へ、固定費を210,000円に抑えたら

■前提条件

・限界利益率 0.65
・固定費 210,000円

■計算

損益分岐点売上
210,000円÷0.65≓324,000円

324,000円÷1,000個=324円

従って、330~490円が目安となる。


このように、損益分岐点売上の計算を応用する事で新規事業の損益分岐点売上が分ります。
固定費の金額限界利益率が分れば、損益分岐点売上は計算出来ます。

カンも大切ですが、損益分岐点売上を計算する事で経営判断する事も大切です。

それでは。良い一日を!!

関連コラム

アクセスランキング

#5 選手契約に係る費用のパターン(前編)「選手に支払うお金」
齋藤 祐太

齋藤 祐太

#5 選手契約に係る費用のパターン(前編)「選手に支払うお金」

コンサルティング業界の人月単価の仕組みを赤裸々に語る
村上 アシシ

村上 アシシ

コンサルティング業界の人月単価の仕組みを赤裸々に語る

「コンサルはつぶしが効く」説は本当か? 元アクセンチュアの転職先を調査してみた
村上 アシシ

村上 アシシ

「コンサルはつぶしが効く」説は本当か? 元アクセンチュアの転職先を調査してみた

40代のフリーランスがコンサルを辞めて東京から北海道に移住した理由
村上 アシシ

村上 アシシ

40代のフリーランスがコンサルを辞めて東京から北海道に移住した理由

安全で理想の持ち株比率とは?(第51話)
荒尾 成利

荒尾 成利

安全で理想の持ち株比率とは?(第51話)

特定の業務の報酬等に対する源泉徴収(第8話)
荒尾 成利

荒尾 成利

特定の業務の報酬等に対する源泉徴収(第8話)

ライター一覧

フリーコンサルという生き方を、
全力応援。

セブンゼンフリーランスは、
フリーコンサルとして活動する方々を
サポートする会員制サイトです。

背景画像PC 背景画像sp
背景画像PC 背景画像sp
背景画像PC 背景画像sp

ビジネスサポート

独自調査を行った業界研究コラムや、資料テンプレートなど、フリーコンサルのビジネスに役立つ情報やツールを提供します。