フリーコンサルを応援する会員制サイト
「セブンゼンフリーランス」

ゲスト

さん
会員登録(無料)

個人事業主と法人成り、税理士に依頼するかどうか?(第3話)

2020/03/09

個人事業主が株式会社へ変更(設立)する事を「法人成り」と言います。
今回は、 法人成りするタイミングやメリット・デメリットについて話をします。


法人成りするタイミング


ひとつの目安としては、個人の事業(不動産)所得が500万円を超えたら法人を設立することが多いです。

例えば、事業所得(売上-経費-青色申告特別控除)が500万円で、所得控除が150万円とすると、課税所得は350万円 (500万円-150万円) となります。
個人事業主の税金(消費税は除く)は、 所得税、住民税、事業税の合計で、約73万円となります。

法人成りして役員報酬を500万円とすると、法人税・事業税は0円となりますが、法人住民税の均等割額7万円が課税されます。
給与所得は、500万円-給与所得控除額144万円=356万円となります (給与所得控除額については、令和2年の税制を適用)。
所得控除を150万円とすると、課税所得は206万円となります。
個人の所得税と住民税の合計は、約30万円となります。 先程の法人住民税の均等割額7万円を加算すると、総合計で37万円です。

税金面でのメリットが、73万円-37万円=36万円となります。

税金面を考えずに、事業が軌道に乗った時に法人成りするのもひとつの方法です。個人事業主ではなく法人組織でないと取引をしてもらえないケースが増加した場合も、法人成りすると良いでしょう。勿論、節税も大切ですが、最初から法人組織で起業する事も良いと思います。

今回は消費税について考慮していませんが、個人事業主の時に消費税の納税が有る場合には、法人成りして約2年間免税事業者となる方法もあります。

その他にも法人成りのメリットやデメリットはあります。相対的にみて判断すると良いでしょう。


法人成りのメリット


● 対外的な信用が増す
● 節税出来る
● 資金調達(助成金等)がし易くなる
● 決算月を好きな月に出来る
● 退職金を事業主へ払う事が出来る
● 社宅制度の活用が出来る


法人成りのデメリット


● 税理士等への報酬や社会保険料の負担が発生する
● 経費について個人事業主よりも厳密になる
● 事務処理が個人事業主よりも煩雑になる


税理士に依頼するべきか?


では、税理士に依頼するべきなのかどうか・・・?については、個人事業主で、ご自身である程度帳簿や確定申告が出来る場合は、税理士へ依頼する必要は無いと思います。勿論、記帳や確定申告に手間を掛けたくない場合は、税理士へ依頼して代わりにやってもらうと良いでしょう。

一口に税理士といっても、全ての税法に精通している訳ではありません。資産税が得意な税理士や、法人関係の税法が得意な税理士など、様々です。 更に、資金繰りや、助成金、売上アップ等についても、税理士によって色々な得意分野があります。記帳代行に税理士を活用するのも良いですが、是非、得意な分野を一度税理士へ聞いてみてください。依頼したい内容と税理士のスキルがマッチすれば、税理士を活用すると良いと思います。もちろん、費用感が合うことも重要ですね。

それでは。良い一日を!!

関連コラム

アクセスランキング

幸福度とシャンパンの相関関係 – WORK²英語 NEWS
セルジオ リアル

セルジオ リアル

幸福度とシャンパンの相関関係 – WORK²英語 NEWS

経営セーフティ共済に関する税制改正のポイント(第88話)
荒尾 成利

荒尾 成利

経営セーフティ共済に関する税制改正のポイント(第88話)

今年の目標をたてよう(第89話)
荒尾 成利

荒尾 成利

今年の目標をたてよう(第89話)

コンサルティング業界の人月単価の仕組みを赤裸々に語る
村上 アシシ

村上 アシシ

コンサルティング業界の人月単価の仕組みを赤裸々に語る

軽い風邪のはずが・・・長女がマイコプラズマ肺炎になり救急車
市川 千尋

市川 千尋

軽い風邪のはずが・・・長女がマイコプラズマ肺炎になり救急車

安全で理想の持ち株比率とは?(第51話)
荒尾 成利

荒尾 成利

安全で理想の持ち株比率とは?(第51話)

ライター一覧

フリーコンサルという生き方を、
全力応援。

セブンゼンフリーランスは、
フリーコンサルとして活動する方々を
サポートする会員制サイトです。

背景画像PC 背景画像sp
背景画像PC 背景画像sp
背景画像PC 背景画像sp

ビジネスサポート

独自調査を行った業界研究コラムや、資料テンプレートなど、フリーコンサルのビジネスに役立つ情報やツールを提供します。