今回は、強い会社とは?について書きます。
税理士の視点からは、財務諸表を見ます。
- 自己資本比率が40%以上
自己資本比率=自己資本(純資産)÷総資産 - 経営安全率が15%以上
経営安全率=経常利益÷売上総利益 - 現預金の合計÷総資産=30%以上
- キャッシュフロー計算書で、フリーキャッシュフローの黒字が多く、営業キャッシュフローの金額と利益との対応が70%以上お金となっている。
例えば、利益100万円で70万円のお金が増えた場合。
数字上では、高収益で倒産しない会社が強い会社です。
皆さんは、どんな会社が強い会社だと思いますか?
違う視点もあります。
変化への対応力がある会社、従業員の人間力が高い会社、自社の強みを生かせる会社、会社の経営理念に共感出来る従業員が多い会社も強い会社だと思います。
強い会社を作るために大切なのは、経営者の仕事です。5つに絞ります。
1.経営理念を共感出来る従業員を増やす事、会社のビジョンや夢を明確にする。
2.人材育成を大切にする。中小企業はなかなか人手不足だが、粘り強く人材育成をする。
例えば、能力のある人でも、会社の企業理念に合わなければ採用を見送る。会社の理念に基づいて一緒に働く仲間を増やす努力をする。従って、企業理念に合わない人を雇わない、目標となるべき会社を作ろうとしない人を管理職にしてはいけない。
よくある失敗が、優秀な人材を管理職にすることです。管理職は、社長の方針を理解している人を管理職にすると良いです。
3.目標の道筋を明確にする。
経営者は、会社の方向性を決める羅針盤です。どこを目標にするのかを明確にしないと従業員は動けません。経営戦略を練る。
4.現状を把握する事。
数値上や自社の強みや弱みを把握する。世の中の動きを洞察する。
5.従業員の目標と課題を具体的にする事。
経営戦術です。
例えば、オセロゲームでは、
自分の色が多ければ勝ちとなります。==>経営戦略
4隅を全部取れれば、勝てる可能性が高くなります。==>経営戦術
給与の高さも重要ですが、お金以外のやりがいを与える事が出来るかが重要です。
経営者がこの5つの仕事に集中出来ないと会社が弱くなります。やはり最後は、「人」です。仕事を通して人間性を高められる人をどれだけ増やせるかが会社の強みとなります。同じ方向性を持って働ける従業員が多いとチームワークが良い会社です。色々と課題があると思いますが、この機会に「採用」「人事」「教育」を見直し、強い会社を目指してください。
それでは。良い一日を!!